【湯けむり様専用】ギレリス(p) セル/ベートーヴェン

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ベートーヴェン
①エグモント序曲Op.84
②ピアノ協奏曲第3番ハ短調 Op.37
③交響曲第5番ハ短調 Op.67《運命》

エミール・ギレリス (ピアノ)②
指揮:ジョージ・セル
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1969年8月24日 ザルツブルク音楽祭

オルフェオのライヴ・シリーズの中でも最高の1枚と言えるディスクです。セルとウィーン・フィルの組み合わせ、ソリストがギレリス 、良好なステレオ録音、外形的にも魅力的ですが、演奏の内容はそれ以上の出来栄えです。正確無比な指揮ながら燃えまくるセル、セルの指揮でも音色と響きの優美さを失わないウィーン・フィル、強靭かつ美しい音色のギレリス、ザルツブルクの舞台は演奏家に何か特別なパワーを与えているように感じます。

このザルツブルクライブは些かも弛緩することなく、強烈な緊迫感をもって一気に全曲を駆け抜ける。 誉れ高いフルトヴェングラー盤は第一楽章冒頭は手探りのようなかんじで徐々に興が乗ってきますが、このセル盤は最初の和音からテンションが高く力がみなぎっている。 フルトヴェングラーやカルロス・クライバーの「運命」などと甲乙つけがたい(あるいはそれ以上の)名演奏である。

基本的解釈はコンセルトヘボウやクリーヴランド管の録音と変わりないが ライブという事もあり異様な緊張感を持った名演。特に5番の終楽章の造形的に凄みがありこんなにも輝かしく歓喜に満ちた金管の咆哮は素晴らしく、これを超える演奏は現時点ではないと思う。録音も優秀だしこの交響曲の魅力を再認識させてくれる素晴らしい演奏。

エグモントの出だしからビリビリとした緊張感が伝わってきて、ずーっと高揚し続けっぱなしでフィナーレを迎える。セルとギレリスの協奏曲も素晴らしい。こんな演奏を聴いてしまったら他の演奏なんて聴いてはいられない。 弱音のニュアンス含めピアノの表現力のレンジの広さに脱帽、オケも弦楽器のニュアンスの豊かさ他気持ちが入りまくり。ウィーン・フィルにとってセルこそが最大の理解者であり共演者ではなかったかと思える。いつ聴いても鳥肌が立つ、奇跡の名演としか言いようがありません。

輸入盤、盤面傷無し

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カテゴリー:CD・DVD・ブルーレイ>>>CD>>>クラシック
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